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物理化学編 医学・生理学編 トータルイメージ編




※文献3より改変

実験A
  1. マウスに30wt%eエタノール水溶液を4.5g/kg投与し、非超音波群超音波群の生理反応を比較観察した(両群共12匹)。

  2. 4.5g/KLと言うのは人間の体重1kgに対し、純エタノールを4.5g投与したことになる。従って、体重60kgの人なら270gの純エタノールを飲んだことに相当し、これを実際の酒に換算すると、約2Lの清酒(16v%)を一気飲みしたことになる。

  3. さすがのマウスたちも泥酔状態に陥りピクリともせず寝入ってしまう。

  4. マウスのアルコール代謝速度は人間の6倍である。

  5. 1時間ほどで正常状態に戻るマウスが出始める。

  6. 正常状態の判定は腹を上にして寝かせても、自力で素早く反転し腹を下に出来ればOK。マウスの本能が正常に機能している証拠になる。

  7. 結果はグラフと図に示したように超音波群が有意に回復した。



実験A
  1. 大量のアルコールを摂取すると中枢神経が強く抑制され、体温が下がる事は知られている。

  2. マウスに40wt%のエタノール水溶液を5g/kg投与し、非超音波群超音波群の直腸温度を比較測定した(両群共10匹)。

  3. 投与後1時間30分の直腸温度。
    非超音波群38℃〜26.5℃と11.5℃低下。
    超音波群
    は38℃〜28.5℃と9.5℃低下。

  4. 結果として中枢神経の抑制作用は超音波群に有意であった。

※文献3、6より改変

実験B
  1. 水・エタノール水溶液構造と中枢神経の抑制作用の高精度な相関データを得るために、Sleep timeを観測した。

  2. 実験精度を上げる為、20wt%エタノール水溶液の投与量は3g/kgとした(両群共15匹)。

  3. 結果は図の通りで、超音波群は平均4分で目覚めたが非超音波群は平均20分かかり、中枢神経の抑制作用は超音波群に有意であった。



実験A
  1. 学生ボランティア8名に市販の清酒16v%を0.5g/kg(体重60kgの人で231ml)飲ませ、30分から60分ごとに5回採血し凍結血清にした。

  2. 30日後、同じメンバーに超音波熟成した同銘柄を0.5g/kg飲ませ、30分から60分ごとに5回採血し凍結血清にした。

  3. 400MHz ¹H-NMR法で血中エタノール濃度と乳酸濃度を分析した。

  4. 結果はグラフに示す通り、超音波熟酒が血中エタノール濃度で約30%低く、乳酸濃度で約50%低かった

※文献7より改変

実験B
  1. 参考データとして、呼気中のエタノール濃度を同時に測定した。

  2. 測定機・独エンビテック社製
    「ALCOTEST-7411」

  3. 結果は実験Aとよく相関した。



実験A
  1. 20名の学生ボランティアを二つのグループに分け、非超音波熟成白ワイン(14v%)と超音波熟成白ワイン(同一銘柄)を飲ませ30分から60分ごとに5回採血し、凍結血清とした。

  2. 30日後に同一メンバーでサンプルを反転し、同じ実験をした。

  3. 400MHz¹H-NMR法で血中エタノール濃度と酢酸濃度を分析した。

  4. 血中エタノール濃度消失曲線はグラフに示した通り、超音波熟成白ワインが約20%有意であった。

 

実験B
  1. 血中酢酸濃度はエタノール代謝速度の決定的なデータである。エタノール→アセトアルデヒド→酢酸の化学変化がスムーズなほど生体の負担は軽減する。

  2. グラフから超音波熟成白ワインの方が有意に酢酸に移行している。

  3. 同じ成分の白ワインにもかかわらず、超音波熟成白ワインのエタノール代謝が有意なのは水・エタ ノールの分子構造がよりコンパクトであり、細胞 膜の透過性が高まったと考えられる。

※文献9より改変

実験C
  1. エタノール分子の細胞膜の透過性を確認するために動物実験を行った。

  2. ニホンシロウサギに20wt%エタノール水溶液2g/kg投与し、非超音波群超音波群のエタノール吸収速度を測定した(両群共6匹)。
    測定機・Shimazu 8AG Gas Chromatography

  3. 結果はグラフに示した通り、超音波群のエタノール吸収速度は有意に速かった。

  4. 以上の実験結果から、超音波熟成酒のエタノール分子は単分子で均一分散しているため、細胞膜の透過性が高い。従って、よりスムーズに肝細胞内に入り、酵素分解を受けやすくなると解釈できる。

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