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- 20名の学生ボランティアを二つのグループに分け、非超音波熟成白ワイン(14v%)と超音波熟成白ワイン(同一銘柄)を飲ませ30分から60分ごとに5回採血し、凍結血清とした。
- 30日後に同一メンバーでサンプルを反転し、同じ実験をした。
- 400MHz¹H-NMR法で血中エタノール濃度と酢酸濃度を分析した。
- 血中エタノール濃度消失曲線はグラフに示した通り、超音波熟成白ワインが約20%有意であった。
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- 血中酢酸濃度はエタノール代謝速度の決定的なデータである。エタノール→アセトアルデヒド→酢酸の化学変化がスムーズなほど生体の負担は軽減する。
- グラフから超音波熟成白ワインの方が有意に酢酸に移行している。
- 同じ成分の白ワインにもかかわらず、超音波熟成白ワインのエタノール代謝が有意なのは水・エタ ノールの分子構造がよりコンパクトであり、細胞 膜の透過性が高まったと考えられる。
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※文献9より改変
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- エタノール分子の細胞膜の透過性を確認するために動物実験を行った。
- ニホンシロウサギに20wt%エタノール水溶液2g/kg投与し、非超音波群と超音波群のエタノール吸収速度を測定した(両群共6匹)。
測定機・Shimazu 8AG Gas Chromatography
- 結果はグラフに示した通り、超音波群のエタノール吸収速度は有意に速かった。
- 以上の実験結果から、超音波熟成酒のエタノール分子は単分子で均一分散しているため、細胞膜の透過性が高い。従って、よりスムーズに肝細胞内に入り、酵素分解を受けやすくなると解釈できる。
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